難関資格と言われている行政書士試験。
独学で試験に合格するために必要なものといえば、テキスト(良書との出会い)です。
さまざまな出版社からテキストが販売されていますが、中でも大型書店チェーンの行政書士試験対策、基本書で3年連続人気No. 1を記録しているのが、伊藤塾が出版している「うかる!行政書士 総合テキスト」です。
今回は、そんな「うかる!行政書士 総合テキスト」の口コミや評判をご紹介します。
うかる! 行政書士 総合テキストの5つの特徴
「うかる!行政書士 総合テキスト」は受験生から人気の高いテキストとして有名ですが、特徴は大きく分けると以下の6つです。
- 過去問データベースがある
- フルカラー印刷で図表が豊富に使用されている
- 別冊で六法が付属している
- 章ごとに確認問題が用意されている
- 論点ごとに意義・要件・効果が整理され、わかりやすく解説されている
- 赤シートで重要語句を隠して勉強できる
それぞれの特徴について具体的に解説していきます。
特徴1:過去問データベースで学ぶ単元の重要度が分かる
資格学校の講座で購入するテキストの1ページ付近に記載あるものとなっています。
このページの重要度は非常に高いです。なぜならば、全ての部分を完璧に覚えることは不可能に近いからです。
特に、全教科を勉強した後に痛感することです。なので、どうしてもわからない場所や難しぎる場所がもしあったとしても、直近の出題があまりないようであれば、「捨ててしまうのもあり」です。
その裏付けのためにこのページを使用します。
特徴1:フルカラー印刷で図表が豊富に使用されている
テキストは次のようにフルカラー印刷となっており、図や表が豊富に使用されているため、理解が難しい箇所でも、イメージが湧きやすく、視覚的にも覚えやすい工夫が施されています。
余談ですが、最近はフルカラーのテキストが増えてきました。しかし、懸念されるのはフルカラー慣れしてしまうことです。本試験や実務で触れる本は、オール活字のみといったものが多くなりますのでフルカラーは、「最初のとっかかり」として活用しましょう。
特徴2:別冊で六法が付属している
「うかる!行政書士 総合テキスト」には別冊で六法が付属しており、条文も学習することができます。
条文は、記述問題を解くのに必要不可欠な知識です。また、五肢択一式でも条文がそのまま問われることが往々にして見受けられます。
何度も繰り返し読むことでキーワードを試験でしっかりと思い出せるように使いましょう。
また、別冊は取り外しもできるため、外出時に持ち運ぶのにも便利です。
六法(全書)とは?
名前の通り6つの法律のことを指します。一般的には、日本の法律の中で中核とされる、「憲法」「民法」「民事訴訟法」「刑法」「刑事訴訟法」「商法/会社法」を指しています。
ただ、純粋な上記六法だけの六法全書は少なく、「借地借家法」「行政手続法」と言った他の法律も記載があるものが殆どです。
なお、行政書士試験では「刑法」「刑事訴訟法」の知識は、「基礎法学」という科目で問われる可能性が少しあるだけです。
なので、行政書士試験の受験生が購入すべき六法は、「刑法」「刑事訴訟法」の記載のあるではなく、「個人情報保護法」「行政手続法」「行政審査手続法」「行政事件訴訟法」などの行政書士試験に関連のある科目も記載されている六法全書を購入すべきです。
そういったモノは、以下のように「行政書士試験六法」となっており、行政書士試験専用にカスタマイズされたものなので安心です。
私は、当時受験生のとき六法全書は全て同じだと思っていたので購入した六法全全書は司法(予備)試験専用のものだと後日、分かり失敗してしまったので気を付けてください。
※「うかる!行政書士 総合テキスト」を購入されている方は、「行政書士試験用の六法」が付属してきますので別途、六法の購入は不要です。
特徴3:章ごとに確認問題が用意されている
「うかる!行政書士 総合テキスト」では、章ごとに確認問題が用意されており、インプットだけではなくアウトプットもしっかりと行うことができるのが特徴。
問題は数問で、問題文も短いため気軽に解くことができるのもメリットと言えるでしょう。
特徴4:論点ごとに意義・要件・効果が整理され、わかりやすく解説されている
「うかる!行政書士 総合テキスト」では、解説が「意義」「※要件」「※効果」に分かれており、初学者の人でも理解しやすい構成で解説が行われています。
中でも「意義」の部分では、条文がどのようにして決められたのかを理解できるようになっており、利用者からは、「楽しく学習できる」と評判です。
「要件」と「効果」とは?
法律の条文は●●すれば~●●になります。といった作りになっています。
この●●すれば~の部分を「要件」と言います。
そして●●になりますの部分を「効果」と言います。
実際の法律の条文で確認してみましょう。
第555条(売買契約)
売買は、当事者の一方がある財産権を相手方に移転することを約し、相手方がこれに対してその代金を支払うことを約することによって、その効力を生ずる。
ざっくりですが、「売買は~によって」までが要件になります。
そして、「その効力を生ずる。」が効果になります。
この「要件」と「効果」をおさえて学習するのは非常に大事です。
なぜならば、「訴訟」で勝つためには,主張立証責任を負う人が,この要件と効果を満たしていることを主張立証しなければならないからです。
行政書士試験は、弁護士ではないので訴訟に携わることはありませんが「予防法務の観点」から訴訟を見据えて法的書類を作成することが重要です。
弁護士になるために突破が必要な司法(予備)試験対策と言えば伊藤塾と言われているので、伊藤塾らしい監修と言えます。
特徴5:赤シートで重要語句を隠して勉強できる
「うかる!行政書士 総合テキスト」には、赤シートが付属しています。
テキスト内の重要語句の部分は赤字になっており、付属の赤シートを使用することで、重要語句を隠して勉強することができます。
うかる!行政書士 総合テキストの残念なポイント
「うかる!行政書士 総合テキスト」は、使いやすく受験生からも人気が高いですが、残念なポイントも存在します。
残念なポイントは大きく分けると以下の4つです。
- これ一冊では合格ラインに達することが難しい
- 分冊できない
- 判例索引がない
- Kindle版が用意されていない
それぞれの残念なポイントを具体的に解説していきます。
その1:これ一冊では合格ラインに達することが難しい
内容が分かりやすいと評判ですが、合格ラインに達する内容が網羅されているかと言われると微妙なラインです。
これ一冊のみで合格を目指すのは難しいと考えたほうが良いでしょう。
テキストはあくまでも補助テキストとして利用するのがオススメです。ただ、最初の一冊としては申し分ありません。
その2:分冊できない
付属する六法は分冊することができますが、テキスト本体の分冊はできません。
また、テキスト本体のページ数は全部で800ページにも及ぶため、持ち運びには不便です。
そのため、どうしても分冊したいという方は、自分でテキストを破いて分冊するしか方法はありません。
その3:判例索引がない
用語索引はできるものの、判例索引はできません。
他の出版社が発売しているテキストでは、判例索引も可能なことが多いですが、「うかる!行政書士 総合テキスト」ではできないため、判例索引を頻繁にしたい方には不便に感じてしまうでしょう。
ただ、この点に関して個人的には、そこまでマイナスだとは思いません。なぜならば、判例を覚えるよりも条文を覚えることの方が重要だからです。
その4:Kindle版が用意されていない
Kindle版が用意されていないため、紙のテキストでしか勉強することができません。
現在は、スマホやタブレットなどで閲覧できるテキストも増えてきているため、Kindle版が用意されていないのは、少々不便に感じる受験生も多いと言えます。
うかる! 行政書士 総合テキストの口コミ・評判まとめ
総合テキストは、フルカラーだったため、他社のテキストと比べても見やすくて効率良く学習することができました。
図や表も豊富に使用されていたため、初学者の私でも視覚的に覚えやすかったです。
満足ですが、判例索引があればもっと良かったです。
K.Kさん・20代女性
「うかる!行政書士 総合テキスト」を使用して良かった点は、赤シートで重要語句を隠して学習できたところです。
他にも章ごとに確認問題が用意されていたり、別冊で六法が付属していたりしたので、効率的に学習を行うことができました。
ただ、スマホで見ることができなかったのが少々不便に感じました。
A.Iさん・20代男性
各項目の最後に確認問題があったため、インプットとアウトプットをしっかりと行うことができ、苦手だった分野も克服することができました。
解説も初学者の私でも理解できるくらい分かりやすかったです。
また、ページ数は800ページほどあるので、分冊できるようになると良いなと思いました。
I.Kさん・20代女性
解説の詳しさは、トップクラス!しっかりと理解しながら勉強を進めたい人にオススメの参考書!
今回は、「うかる!行政書士 総合テキスト」の口コミや評判をまとめて紹介しました。
テキストはフルカラーとなっており、図や表をたくさん使用しているため初学者の方でも分かりやすいテキストとなっています。
また、解説の詳しさはトップクラスなので、しっかりと理解しながら勉強を進めたい方にはオススメのテキストです。
※本記事の内容は2023年5月時点の情報に基づきます。
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