行政書士試験に一発で合格できる人と何回も再受験する人は何が違うのか

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行政書士
この記事の監修者
田中 伴典

2016年に社会保険労務士試験に合格後、都内の社会保険労務士法人で給与計算、賞与計算、退職金計算、住民税の年度更新、労働保険の年度更新、算定基礎届、年末調整、社会保険手続き、労務相談、就業規則の作成および改定などを規模・業種・内資系企業・外資系企業を問わず経験。

社会保険労務士法人退職後には語学留学でフィリピンへ行き、ワーキングホリデー制度を利用してオーストラリアにも行き「生きた英語」を体得。

帰国後は、上場会社の人事部の社員として給与計算や社会保険手続き業務に加えて従業員の労務管理および助成金の申請業務を経験。また、幅広い法律の問題にも対応するために同時期に行政書士試験に一発合格を果たす。

現在は開業社会保険労務士/行政書士として自身の事務所を運営している。

愛読書は石嵜 信憲弁護士の「法律と実務シリーズ」
三度の飯より法律の勉強が大好き。

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行政書士試験は、合格率「10%」前後で推移している難易度の高い試験です。

行政書士試験の平均受験回数は「2〜3回」と言われていますが、一発で合格する人もいれば、4回以上再受験している人もいるなど、受験回数に幅があるのが現状です。

そこで、本記事では、行政書士試験に一発で合格できる人と何回も再受験する人の違いを解説致します。

行政書士試験に一発で合格できる人と何回も再受験する人は何が違うの?

行政書士試験を何度も受験する人は、テキストや過去問などを、ただただ読むだけ解くだけというやり方を行っている方が多く、点数を獲得するための方策が立てられていない方が多い傾向にあります。

その反対に何回も行政書士試験に一発で合格できる人は、しっかりと点数を獲得するための方策を立てています。

行政書士試験は傾向を押さえて効率よく勉強することが非常に重要!

行政書士試験で合格するカギとなるのは、「行政法」と「民法」の対策をしっかりと行うことです。

それぞれの配点は行政法が122点、民法が76点となっており、全体の約65%を占めています。

しかし、得点率が高いからこそ行政法と民法は出題範囲が広いのが難点です。なので、ポイントを押さえて効率よく学習している方が一発合格しやすい傾向にあります。

また、行政法と民法に限らず、行政書士試験に一発で合格するためには、「問題の出題傾向」をしっかりと把握して効率よく学習することが非常に重要となります。

行政書士試験の得点を考えた学習優先順位については、次の記事の「最短で行政書士試験に合格するための5つのコツ」で解説していますので参考にしてください。

行政書士試験の難易度や勉強時間の目安は?最短で合格するためのコツも紹介
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行政書士試験を何回も再受験する人の特徴

行政書士試験を何回も再受験する人でよくあるケースとして、スケジュール管理が苦手ということや、勉強時間が少ない、などといったものがあります。

また、勉強したとしても模試を受けなかったり、暗記に頼ったりなどという特徴などが見られます。

行政書士試験を何回も再受験する人に見られる特徴をそれぞれ具体的に紹介していきます。

特徴1:スケジュール管理が苦手

行政書士試験を合格するのに必要な勉強時間は「法律初学者の場合、約800時間」と言われており、365日勉強し続けたと仮定しても「約一日2.2時間」しっかりとスケジュール管理をして学習する必要があります。何回も再受験する人はスケジュール管理が苦手な傾向にあります。

スケジュール管理とは、1日何時間勉強する、テキストや問題集に関しては、ここまでの分野と分量をこの日までに終わらせるなどといった計画を立てて、学習後に計画通りに行えたかを確認することです。

再受験を繰り返す人は、このように進捗を自分で把握して、スケジュールに反映していくことが苦手な人が多い傾向があります。

特徴2:勉強時間が少ない

行政書士試験を何度も再受験する人に見られる特徴で一番多いのが、「そもそも勉強時間が足りていない」ということです。

「質か量」かという議論はありますが、私は量を積み重ねた先に「質」があると思います。

行政書士試験の合格に必要とされている勉強時間は約800時間と言われているので、不合格になった原因が勉強不足と明確になっているのであれば、次の試験で確実に合格するために勉強時間を増やしましょう。

特徴3:模試を受けない

「模試は今の自分の実力を知れる良い機会」にもかかわらず、再受験を繰り返す人は「模試をあまり受けない」という方が多いのが現状です。

一方で、試験に一発合格できる人は、模試を受けて積極的に自分の「弱点」を把握して、「改善」をおこなっています。

また、模試を受けることにより、「試験問題の出題傾向」を把握できるので次回の試験で合格するためにも積極的に模試は受けるようにしましょう。

特徴4:過去問の丸暗記だけに力をいれている

行政書士試験は過去問を丸暗記をして合格する人も中にはいますが、実際、去問を丸暗記」で合格するのはかなり難易度が高い試験です。

なぜならば、過去問を完璧に覚えたとしても、毎年、新しい問題は確実に出題されるからです。そこを取れなければ合格基準の6割に到達することはできません。

そのため、得点の取り方を「過去問の暗記」に頼ってしまうと、考えて解く力が身に付いていないため、新しい問題に対応することができません。その結果、不合格となってしまう可能性が高くなります。

特徴5:インプットとアウトプットのバランスが悪い

しっかり勉強をしていたとしても、試験を何度も再受験する人は、「インプットとアウトプットのバランスが悪い」という特徴があります。

受講生の中には、テキストを何度も読み返し、講義を勉強の中心としている方が多いですが、このような勉強のやり方をおこなっていると、「思い出す(アウトプット)」といった作業がないので、しっかりと知識として定着せず、効率良く勉強することができません。

そのため、問題集や過去問を中心にインプットとアウトプットのバランスをとって勉強することが重要です。

また、「インプットとアウトプット」の割合は「3:7」を目安として勉強するのがおすすめです。

行政書士に一発合格できる人の特徴

行政書士試験に一発合格できる人は、計画的に勉強し、復習を行なっている傾向があります。

難関資格と言われている行政書士試験は、ただひたすら勉強するだけでなく、インプットとアウトプットをバランスよく行い、試験傾向に合わせた勉強をすることが重要です。

そのため、やみくもに勉強するだけでは数年かかってしまうでしょう。

一発合格できる人に見られる特徴は、主に以下の5つです。

特徴1:計画的に勉強できる

行政書士試験に一発合格できる人は、画をしっかりと立てて」から勉強を行っている方が多い傾向があります。

計画を立てるといっても初学者の方の場合は分からないと思います。そこでオススメなのが「一教科、たとえば憲法」「参考書を使ってインプットする」のと「問題集を使ってアウトプットをする」のに「何時間(何日or何か月)かかるのか」まず計測してみると言う方法です。

行政書士試験は①憲法・基礎法学 ②民法 ③行政法 ④商法・会社法 ⑤一般常識の5つにわけることができるので、「かかった時間×5つ」で必要時間がざっくりですが算出できます。

なお、②民法 ③行政法は、得点比率が高い科目かつ範囲が広いので1.5~2倍して算出することをオススメします。

なお、必要時間に加える時間としては「復習時間(※初回の復習は、最初にかかった時間と概ね同じ時間かかります)」「模試(※模試の復習)」の2つがあります。

ここまでの時間を総計してどれくらいかかるのか確認することで漠然な不安が和らぎます。

あとは、学生・主婦・社会人を問わず「1週間でどれくらい勉強時間を確保することができるのか」を考えれば、算出した時間をこなすには「1日何時間勉強をすべきか」が分かります。

もう一つ計画を立てる上でポイントとなるのは、必ずしも計画どおりに勉強はできないとことです。風邪をひいてしまうかもしれませんし、友達・同僚等から遊びに誘われることもあるからです。

特徴2:自分を律して勉強時間を捻出できる

行政書士試験に合格するために必要な勉強時間は約800時間と言われており、長期間学習しなければいけないので、日々の勉強の「モチベーション」を高く保つことが何より重要な試験です。

私も、やれどもやれども全然結果がでなくて理解しているのだか、していないんだか落ち込むことが行政書士試験の勉強をしている最中に何回もありました。そんな時によく考えるのが以下の図です。

私たちの理想では、以下の図と異なり、ゴールに向かって斜めの斜線を描くような成長をイメージしがちです。

しかし、実際の成長は以下の図のようになります。お伝えしたいこととしては新しい何かを始めたときは「成長度合いが著しく低いダークゾーン」が長く続くと言うことです。

ただ、諦めずにトライを繰り返しているとブレイクスルー(成長が結果に表れる点)が訪れます。イメージで言うと「コップの中の水が溢れるようなイメージ」です。

試験に一発合格できる人は、成長には時間がかかることを知っています。そして、理解するのが難しい問題に直面しても、モチベーションを落とさず、自分を律して勉強時間を捻出できるのです。

特徴3:模試や過去問を解いて、間違えたところは定着するまで復習

行政書士試験対策で、テキストを読み込むことや講義を受けるのも大切ですが、その他にも「模試や過去問」を解くことも大切です。

模試や過去問は「自分の実力」を知れるだけでなく、行政書士試験の「傾向や雰囲気」を掴むことができるので、模試や過去問は積極的に受けるといいでしょう。

試験に一発合格できる人は、模試や過去問を解いて、間違えた箇所や自分の弱点などは、何度も何度も定着するまで復習を行なっています。

なお、私のケースですが会場で模試を受けることがスケジュールの都合上できなかったので市販の模試本を購入して、静かなカフェで解きました。

本試験ではなく模試で失敗するからこそ本試験の合格に一歩近づくことができます。

特徴4:一冊のテキストを何周もしている

行政書士試験に一発合格できる人は、テキストを1周して終わりではなく、「何回」も読み返し、しっかりとインプットをおこなっています。

やり方としては、1周目は分からない箇所があっても、まずは一通り目を通します。

なお、初学者の方は、1周目から丁寧に進みがちですが、分からない箇所はスルーしても大丈夫です。

2周目では1周目で分からなかった箇所を中心に読み進めていきます。

1周目で全体に目を通しているため、内容が入ってきやすくなっていると思います。

3周目以降以降では、細かい部分までしっかりと読み、知識の抜けなどを確認し、苦手な分野を無くしていきます。

このように何回も上塗りしていくことで断片的な知識が「繋がって」いきます。すると、段々と「その法の趣旨※その法律の中心となっている考え方」から物事をとらえられるようになり、暗記の比重を減らすことが可能となります。

このように段々と分かる箇所が増えてくると、勉強へのモチベーションも上がるので、テキストは1冊を何周もすることを心がけましょう。ただし、超初学者向けの入門編の参考書(テキスト)は、全体像をとらえたら2週目はせずに、次の一冊を選ぶべきです。

特徴5:行政書士の試験傾向を把握して効率よく勉強している

範囲の広い行政書士試験は、「過去の試験傾向を把握すること」が合格へのカギとなります。

試験傾向を把握しているか、していないかによって勉強効率も大きく変わってきます。

全ての範囲を勉強することももちろん大切ですが、それぞれの科目で合格基準に達しないと合格することはできません。

そのため、過去問などを積極的に取り組み、試験傾向の分析を行い、ポイントを絞って勉強することが大切です。

こちらの内容については次の記事でも解説していますので、是非合わせてご確認ください。

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今回は行政書士試験に「一発で合格できる人」と、「何回も試験を受ける人」は何が違うのかについて解説しました。

一発合格できる人は、効率良く勉強できている人が多いですが、何回も再受験する人は効率の悪い勉強をしている傾向にあります。

これまでの記事の内容を端的に言うと、試験に一発で合格するためには、「自己管理」と「効率」が何よりも大切です。


※本記事の内容は2023年1月時点の情報に基づきます。

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